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「うわあ!!!」
大きな声を上げた其奴を無視して、カレンは俺に其奴の剣を投げる。俺はそれを受け取って、特殊な空間に入れる。
普通、魔武器は持ち主の意思に反応して、元の場所に戻ったりするのだが、その空間に入れて置けば完全に隔離できるんだよ。
この剣は、普通じゃない。普通の魔武器とは違う。どうやったのかは、調べないと分からないけど、何らかの加工をした魔石を利用させて魔武器を作らせたって感じだな。
その魔石に意思が存在してたようだ。それが、彼に影響を与えて歪め曲がらせ、今迄来ているんだよな。
「な!何をするんだ!返せ!泥棒!僕のだ!」
そう言って俺に殺気を向ける其奴の様子に、呆れたように先生が言った。
「いや。良くやった。ユーキ君。君は、何をするつもりだったんだね?急にこんな場所で魔武器を出して。
授業の訓練戦闘の場所でもない、多くの他の生徒達がいる場所で」
先生の言葉に、慌てて周囲を見れば、周囲の多くの生徒達が席から立ち上がって、其奴を睨んで居た。
自分達が危険に晒されたんだって、理解してるようだね。だって、其奴がやった事は殆どの生徒が知ってるんだ。
魔武器を暴走させて、サバイバルを、酷いことにしたってね。勿論、龍を倒そうとした事も含めて知ってる。
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