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「そうだよ!何で取り上げちゃうんだよ!返せよ!それはユーキのもんだ!」
そう言って俺を睨みつける例の女は、全部知ってるのかな。ルカの力を使うか?
俺は、ふう・・・・・っと息を吐いて言った。
「彼の様子が明らかにおかしいのは、分かりませんか?いくら自分の魔武器とはいえ、あの執着の仕方はおかしいと、先生が判断されたのも分かりませんか?
彼から魔武器を離すのは、彼の為になることだとは思わないのですか?」
俺がそう言うと、少し不安な表情をする取り巻きの子もいたが、俺を睨みつけて怒鳴る例の女性。
「煩い!お前のやってる事は、泥棒とおんなじじゃねえか!人の大事な物を合意なしに勝手に奪い取って正当性を言ってるけど、大きな大間違いだろ!さっさと返せよ!」
俺は特殊な空間に閉じ込めた彼の魔武器を観察しつつ、ルカの力を使って分析を試みて、或る事実が判明する。
な・・・・・・・・嘘だろ・・・・・・マジか?これ・・・・・。
無意識に俺の顔は真っ青になってたと思う。
「どうした?マーク。具合でも悪いのか?」
先生が心配そうに俺に声を掛けた。俺と意識の共有をしてるカレンも、顔色が悪い。
当然だ。とんでも無いことが分かったんだからな。
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