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「無知にもほどがある」
我は、大きく息を吐いた後、襲って来たもう一人を跳ね飛ばして言った。
「浄化される穢れが多かった場合、浄化された者に負荷がかかってしまうのは当たり前の事では無いのか?お前達は随分深くまで闇に囚われて蝕まれて居るのだが、分からぬか?」
我の言葉に、怒りに震え、憤慨するようにして、王女と再びナイフを振るって来た女性が言う。
「何を言ってるんだかな。お前のような不審者の言葉を誰が信じるってんだよ!ふざけんなよ!」
そう怒鳴って、再びナイフで襲い掛かって来るが、我は、簡単にそれを弾いてしまった。
だって、たかがナイフくらいで、我に傷をつけられる訳が無いではないか。
一応強化されてるようだが、人とは違うからな。我は。
我はもう一度この二人を見つめる。真っ黒な靄が深くまで蝕むように、入り込んで居る。最悪の場合、この者達は人では無くなってしまうかもしれないと思わせるほどに・・・・・。
普通ならば、致し方無しと言えるが、主の学園の生徒でしかも地位を持った者の子どもとなれば、簡単な事では無いな。
我は、直ぐに魔力を纏って、襲い掛かって来る女生徒を拘束し、魔法を放つ生徒も拘束した。
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