邪神降臨

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そう言って大きく口を開けると、ガチン!っと大きな音がする程に噛む。すると、地面の下で何かが崩れる様な気配がして、地面が揺れる。 「何をした!」 俺が言うと、大きく高笑いをして男は言った。 「ははははははは・・・・・。お前はもう助からない!逃げる事も出来ずに死ぬんだ!我の玩具に食われてなあ!」 そう言った瞬間。足元の地面が崩れ落ち始めた。俺は咄嗟に男の子を抱きかかえて宙に浮かび上がった。 シヴァリースは、喚き続ける男を嫌そうにぶら下げてる。器用に何処からか取り出したロープを使ってぶら下げてるんだ。いつの間に出したんだろ。 そして、足元に空いた穴から大きな口がついた触手の様なものが幾つも姿を見せた。瞬間、男の子が、真っ青になって言った。 「ち、父上!まさか!他国の全てを滅ぼす為と、地下で眠らせていた魔物を解放したのですか!あれは、父上の仰る言葉を半分しか理解出来ないと言われていたではありませんか! ヒュドラの亜種だから、毒素をも撒き散らすから非常に危険だと!」 ああ・・・・・・・・子どもが言った事で、全部分かったな。こいつ。他国にこいつを放って攻撃する気だったな。で、自国を攻められれば邪神の力を利用する気だったと。
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