邪神降臨

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俺がそう言ってヒュドラの方を見ると、ヒュドラは嬉しそうに身体を揺らしながら伝えて来た。 そんな事はないと。俺と一緒なら楽しそうだと。嬉しいと。契約が成立したせいなんだろうね。ヒュドラの意識が伝わって来るようになった。 俺は諦めて、ヒュドラに言った。 「分かった。なら、お前の事はヒューイって呼ぶよ。で、ヒューイ。小さくなれるか?出ないと、一緒には無理だしなあ」 俺がそう言うと、ヒュドラ・・・・・いや、ヒューイの身体は光に包まれたかと思うと一瞬で小さくなって、小さな頭を三つ持つ蛇のような姿になって、俺の肩に飛んで来た。 そうしてヒューイが俺の身体にくっつくと、ルカは大きく尻尾を振った。 すると、床に空いて居た大きな穴は一瞬で消えた。あはは・・・・・さすが。手際が良いね。 俺が飛び降りると、シヴァリースも、手元のロープで縛り上げて居た男を床に落とした。 ドサ!っと言う音と共に投げ落とされた男は呻いて、床を転がるとシヴァリースを睨んだ。 「何をするんだ!お前は、本来我に従う筈なのだ!我の言う事を聞け!今からでも遅くはない!そんな子どものような若造との契約など解除してしまえ! 強い邪神のお前なら簡単だろう!そして、我と契約をするのだ!沢山の命を奪わせて自由にさせてやる!我の言う事を聞きさえすればな!」
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