邪神降臨

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俺までもが言い出した事に、涙目になってフルフルと顔を左右に振るシヴァリース。 もうね。邪神の迫力も何も無いよね。 「全くさー。本当に面倒なんだよねー。あの封印も面倒だったけどさーあれ以上に面倒な術式組んで、神力込めなきゃなんないしー」 猫の擬態をやめて、いつの間にか小さな子どもの姿になって、眉間にしわを寄せるルカ。 神だってのがバレちゃってるしね。ここには他に人は居ないし。人の姿の方が、融通か効きそうだし。 はあ・・・・・・っと、大きく息を吐くと俺は言った。 「全く。お前は、楽しけりゃあ何言っても何しても良いってのは無いからな?少しは考えろよ。俺たちの情報を彼らに与えてどうするんだ?神と魔王の話をしてどうするんだよ。 この世界では魔人王の話は誰でも知ってるおとぎ話だ。神と魔王を従えて人間の世界を作るってな。それは知ってるだろ。お前でも」 俺の言葉にシヴァリースは、顔を歪める。 「そ、そりゃあさあ~知ってるよね~人間中心の伝説だろ~でもね~本来は違ってたんだよね~俺様はさ~それも知ってるんだ~人間達が勝手に変えちゃったってね~」 そう言って少し遠い目をする。過去を思い出しでもしてるのかな。
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