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「それは、大丈夫だ。何故なら、その怒りをお前にぶつけると言う事は、自分勝手だったこの国の元王と同じだと言う事を理解出来ない程の愚か者ではないはずだからだ。
この国の国民の全てが王の被害者なのだから。当然、王族のお前も被害者何だ。彼奴は自分以外の全てに封印を着けていたんだから。
同じ被害者に、血が繋がってると言うだけの理由で、加害者扱いは許される事じゃない。
それは、この世界の神が許さないと思ってる行為だからな。な?ルカ?」
俺の言葉に、満面の笑顔でルカは言った。
「そうだね。僕の大嫌いな行為だね。弱い弱者への攻撃。それも、意味のない攻撃はね。命は同じだってのに、全くもって、面倒な」
そう言ってルカは男の子を見て言った。
「ま。安心してよ。君には、ミカエルが天使の加護をつけてたから、大丈夫だと思うよ。全ては良い方向に向かうでしょ。さて。そろそろ騒がしくなりそうだし。行こうか?」
そう言って笑顔で俺を見上げるルカに俺も頷く。すると、少し離れていたシヴァリースが声を上げる。
「勿論、俺様も一緒に連れてってくれるよな?そういう契約だったよな?」
ちょっと、不安そうな声に、思わずクスリ!っと笑って俺は言った。
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