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「まあ、責任は取らないといけないだろうしね。でも、シヴァ。その姿では連れて行けないよ?この子のように小さな生き物になれる?」
そう言ってヒューイを示した。ヒューイは、得意そうに胸を張って尻尾を揺らしてる。
何だか可愛いって思えたのは間違いじゃないと思うな。本来なら凄く恐ろしいヒュドラの筈なのに。
しかも変異種だから無茶苦茶毒素は強いし、再生力も高いしね。
俺がシヴァリースを見ていると、少し考えるそぶりをした後、シヴァリースは、黒い靄に包まれた。
そして、その靄が消えると其処には、真っ黒な小さな仔犬が居た。
「仔犬かー。仔猫になれるか?何時も俺と一緒に居るのがルカとカレンだが、2人とも仔猫になんだよ。其処に仔犬ってさーどうなんだろうな」
俺がそう言うと、ルカが言った。
「別に問題ないよー?とにかく、そろそろ行こうか?騒がしくなってきたし」
言われて確認すれば、城の中も騒がしく多くの人達が動き出して居た。うん。あの男を探してるな。
此処は空間魔法で隔離されてるから隠し通路に気がつかなきゃ分からない。俺は、男の子を見て言った。
「此処からの出る方法は知ってるか?」
男の子は、ゆっくりと頷いた。
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