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「わははははは・・・・・・・。そんなもの、今更だ!お前は特別だからな!お前の大事な妹御にも、話をしておかねばなるまい?」
楽しそうに笑う王様に困惑して、俺と王様を見るアリスに、笑顔で俺は言った。
「アリス?」
俺の言葉に、不安そうに俺を見上げるとアリスは言った。
「兄様?」
俺は頷いて言った。
「アリス。此処には、王様とアリスしかいない。他は皆、退席して貰ったからね」
そう言って、俺は指を鳴らして結界を張る。音は一切外には漏れ出さない。
その魔法を感じ取ったのか緊張した表情で俺を見上げるアリス。俺は笑顔で言った。
「私と王が親しげなのが不思議ですか?アリス?」
そう言うとこくん・・・・・っと、頷いたアリスに笑顔で俺は言った。
「当然です。私は、王と対等の立場。神帝の名を拝命して居るんですから」
俺の言葉に驚きに目を見開くアリスに、俺は笑顔で続ける。
「ああ。対等の立場と言うのを知らなかったと言うところですか?そうですね。神帝の立場は、王の抑止力と言う意味合いも含まれるのですよ。
王と言う立場は、権力や力が集中します。故に権力や力に溺れて暴走して平民を蔑ろにして暴走するかもしれない。それを防ぐ為に平民から帝を選出し尚且つ、力の強い者に神帝の地位を与えて抑止力に・・・なんて思ってたんでしょうけどね・・・・」
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