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俺は、溜息をついて言った。
「仕方がないですね。本来ならば、きちんとした相続でなければならないのでしょうが、貴方がどうしても手放さないと言うのであれば、緊急事態の法則を取らせていただきますね」
その言葉に、目を見開く二人。
「き、緊急事態の法則とは?」
少し慌てたように父様が言うから、俺は笑顔で答える。
「簡単ですよ。ロジャー様には、死んでいただきます。その後、フレイム家の魔力と王家の魔力を流せば、相続は認められた事になります。
まあ、傍流の魔力ではなく、確実に本家の高い質の魔力を流さなくてはならないんですけどね」
俺の言葉に驚愕の表情をするロジャー。
「き、貴様!何故そんな事を知っているのだ!そもそも王が同意するなどあり得ない!」
俺は王より通達の羊皮紙を示して言った。
「これを持ってる時点で、既に全ては王に露見しているとお思いになりませんか?ああ。貴方の別邸の被害者については既にカレンの部下達が、保護をしてケアをしていますよ?それも否定しますか?少しばかり屋敷を破壊してしまったようですけどね」
ニッコリと微笑んで俺が言うと益々顔色を変えるロジャー。
「な!貴様!フレイム家に何を・・・・」
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