ただいま!

24/30

730人が本棚に入れています
本棚に追加
/274ページ
俺の言葉に、驚愕の表情で俺を見て言う父様。 「王に・・・・・報告って・・・・お前は?」 俺はニッコリと微笑んで、カレンの頭をポン!っと軽く叩く。すると、カレンはスタン!っと床に飛び降りて姿を一瞬であの、美しい女性の姿に変化させる。 但し、頭には捻れたような角が生えていて、人間では無いことは一目瞭然だ。 カレンは見惚れるような美しい笑みを浮かべる。但し、何処か妖しい雰囲気なのは仕方ないと思う。 「初めまして・・・か?主の父よ。我はカレンだ。宜しくな」 鷹揚に頷くように首を少しだけ動かして言う様子は、何処か様になっていると思うのは俺だけじゃ無いと思う。 父様が、カレンに気を取られているうちに、俺はボックスから銀色に輝くローブを取り出して羽織る。そう。帝の証。 気がついた父様が俺を見て目の色を変える。それは、最近話題になってる帝のローブだったから。 「ま・・・・ まさか!お前!」 俺はニッコリと微笑んで言った。 「はい。父様。僕は神帝の名前を拝領してますよ」 そう。カレンに鍛えられた俺は、人間にあるまじき力を得てしまっていたんだ。特殊な英才教育とでも言う教育を受けたからな。人間にする訓練じゃ無かったし。
/274ページ

最初のコメントを投稿しよう!

730人が本棚に入れています
本棚に追加