ただいま!

27/30
730人が本棚に入れています
本棚に追加
/274ページ
セバスチャンの言葉に、目を見開く父様。 「フレイム家の家を同じく守って来た私達にも、誇りはございます。ですが、ロジャー様のなさりようはあんまりでした。 貴族の権力を全てに渡って利用し、平民は決して逆らえない事を良い事に、表立っては大きく動いている訳ではありませんでしたが、私達使用人には使用人としてのネットワークが御座います。 互いに良い環境で、フレイム家を共に盛り立てる・・・・これが私どもの願いでもあります。 ロッド様。ロジャー様は、病でお亡くなりになったのです。直ぐに、連絡を致しますので、宜しいですね?」 そう言って、両手をパン!っと打ち合わせるセバスチャンの行動に、直ぐにその後ろから数人の執事補佐が飛び出し、真っ白な布をロジャーに被せると手際良く包んで抱え上げて、数人で運び出してしまった。 次々に指示を飛ばすセバスチャンに、父様は頷いて俺に言った。 「着いて来なさい」 そう言って急いで移動を開始する。その時に、俺の肩に飛び乗ったカレン。空間隔離を戻した途端に元の猫の姿に戻ったカレン。カレンの部下達も同時に居なくなっていた。 さすがだよね。本当に凄いと思う。父様と一緒に、父様の執務室に移動した俺達は、直ぐに、ロジャーの葬儀の用意をする。
/274ページ

最初のコメントを投稿しよう!