魔武器と召喚

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そう叫ぶように言う留学生を素晴らしい!と、褒めそやす女生徒達と、呆れたように蔑んだ表情になる男子生徒達。随分対象的だよね。 アリスは?と思ってみれば、男子生徒達と同じ目をして留学生を見ていたので、少しホッとした。なんでも、あの留学生は凄く女生徒達に人気があるらしい。 紳士的で優しいのだとか?けれど、あれは戴けない。無知を振り回してるだけだ。 「あー!もう、お前うっせえ!黙れよ!授業が進まねえだろうが!」 苛立ったように、頭を掻きながらフレッドが言うと、眉間に皺を寄せて怒ったように続ける留学生。 「だったら、先生!誓ってください!何があろうと生徒は俺が守るって!当然でしょう!」 そう言った留学生に、拍手をする女生徒達。その様子にため息をついてフレッドは言った。 「ああ!誓えるぞ?但し、禁忌召喚をしなかった場合のみだがな。俺だって命は惜しいし、そんな事すりゃあこの国に殺されるさ!法律を破ったんだからな!お前はそれを承知で言わせたいのか?」 「当たり前です!人間の命に勝るものは無いんです!目の前で、死神なんかに命を奪われようとする人間がいるならそれを守って助けるのが、人ってもんじゃ無いんですか!」
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