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「さ。座って」
そう言って神様がさっさと座って、指を鳴らした。それと同時に、テーブルの上に湯気のたった紅茶の入ったカップと茶菓子にケーキまで乗ってる。
俺は、苦笑してソファに座るとカップに手を伸ばした。凄く甘い芳しい香りが鼻腔を擽る。
「この茶葉は天界でしか手に入らない希少性の高い自慢の茶葉なんだよ。せっかくだから、味わってね」
そう言って笑顔で、紅茶を口にする。
俺も、神様に続いて紅茶を一口飲んで目を見張った。急激に身体の疲労が回復して昨夜の仕事で減って居た魔力が一気に回復した。
勿論、旨味やコクや香りも申し分なかった。
「凄い・・・・・・」
素直な気持ちが言葉に出て居た。俺の言葉にうんうんっと頷いて神様が言った。
「まあ、君の年齢では考えられない程に忙しい君だ。疲れてたろ?ちょっとは楽になったかな?」
頷きつつ嬉しそうに神様が言った。
俺は、慌てて神様の方に向き直ると言った。
「あ!そうだ!俺は此処に使い魔の召喚で呼ばれた筈なんですが・・・・」
そう言った俺に、大きく頷いて神様は言った。
「そうだね。だから僕は此処に居るんだよ?」
そう言って笑みを浮かべて首を傾げる神様の様子は、失礼ながら凄く可愛らしい印象を受けた。
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