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俺は、苦笑して言った。
「そろそろ来そうですね。貴方達も御逃げなさい。もう直ぐ、魔力が増えますよ?」
次第に召喚陣の周囲に黒い靄が増え始め、濃い魔力が漏れ始めている。
「お前らいい加減にしろ。さっさと逃げろ!マーク。お前はちょっと手伝え」
そう言ったのはフレッド。他の生徒達を避難させてそれを確認して今迄、うっかり忘れて居た結界で隔離して居た留学生や王女達を解放しに来たのだ。
だが、そのまま解放したのでは非常に面倒な事になりそうな予感がしたのだろうね。
「な!何故、そいつだけ残すんですか!避難させるのが当然でしょう!」
そう言った貴族に、フレッドは睨みつけて言った。
「お前ら自分達が庇ってもらってることにすら、気がついてねえんだろ?そんな奴に何も頼まねえよ」
「「「「え?」」」」
そう言った彼等は、自分達の周囲を確認して気がついた。自分達を守るように結界が張られている事を。
「こ・・・・・これは?!」
「お前達が魔力当たりを起こさないように弾く結界だよ。とにかく、さっさと逃げろ。まだ、面倒なのが残ってんだからよ」
そう言って目の前の自分が張った結界の中の生徒達を見つめる。
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