魔武器と召喚

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「くっそ!やっぱ、キメラが来やがるか」 そう言って召喚陣に駆け寄ると、未だに高笑いを続ける貴族の生徒を俺の方に蹴り飛ばし、離れた場所に居た生徒を抱えて俺の所に戻って来た。 蹴り飛ばされた生徒は、俺がボックスから出した拘束用のロープでグルグルに縛り上げた。 だって、色々喚いて騒いで煩いんだもの。先生は、両手に剣を持って、キメラの蔓を切り落としているけど、キリがないくらい中から出て来るよね。 これって、魔樹かなあ。残念だよね。普通に召喚出来ていれば、きっと彼は強くなれたのに・・・・・こんな酷い邪魔のされ方されてさ。 召喚は一生に一回しか出来ない。そして、それは絶対なんだ。彼はもう召喚使い魔を持つことは叶わない。それは彼にとって、非常に不利となるだろうね。 例外は無いからねえ・・・・・・・。そう思ってると、クスクス笑う念話が聞こえた。 {何言ってるんだろうねー。君なら作ってやれるよねー?お馬鹿な坊やによって切られた縁をさー} {え?} 思わず肩にいるルカを見ると楽しそうに口元を緩めてルカは言った。 {全くー。君は誰と契約したのー?しかもー魂の契約だよー?分かってるー?} ルカの言葉に、一瞬呆然としてしまった俺は仕方ないと思う。
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