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言いたいだけ言うと、腕時計を見たアイは慌てて仕事に戻って行ってしまった。
思わず買ってしまった虹色のキレイな紙袋に入ったサンダルをぶら下げ、スタバを出た。
あたしが仕事を辞めたのは、仕事に不満、というよりは、疲弊してくたびれてゆく自分が嫌だったから。
アイツと具体的な将来の話をしないのは、
2人の関係が崩れてしまいそうだから。
夢を追いかけるほど自分は純粋じゃないのも知っている。
なあなあに平凡に生きることが実はとても困難なのもわかってる。
でもあたしが一番不満に思っていたのは、
頑張って大人になろうとしてるアイツだとしたら……
「………あ」
アパートの前に彼氏の原チャリが停まっている。
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