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「……真」
「!鶇」
顔をのぞかせた鶇は僕を見て、ほんの少し困ったようにまゆをひそめた。
「?どうしたの、つぐ」
「お前ら、双子なんだってなー。似てないけどやっぱり通じ合うなんかがあるのか」
僕が気になって鶇に話しかけようとすると、にこやかに少年がさえぎった。ちょっと。空気読んで空気。
「何のことだ、藤堂」
「いやさー、華原……鶇のほうね?がさ、弟君が起きたって言い張るから。来て見たら、言ったとおりに起きてんじゃん、て」
それはただ単に兄貴の第六感が優れてるだけなんだけど。双子関係ないです。
「二人で話させてくれ」
何か僕に伝えたいらしく鶇がそう言うと、男はかぶりをふった。
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