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……怪我?
「鶇、怪我したのかい?!」
「かすり傷だ。心配するな」
立ち上がりかけた僕の頭をぽんぽんとたたき、鶇は学ランをたくし上げて腕を見せた。
巻かれている包帯が血の少しにじんでいる。学ランの破れ具合から、切り傷……しかも刀で斬られたんだとわかった。
……なんで、こんな……。
「俺が手当てしてやったんだ。大丈夫、傷も深くない。心配することないぜ」
「そう、ですか……」
あぁ、わからないことだらけだ。突然幕末にタイムスリップして、襲われるなんて。
呆然とする僕に、もう一人の男がいった。
「兄貴にも聞いたんだが、襲われた理由はわからないんだな?」
僕がうなずくと、相変わらず無表情でそうかと答えた。
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