Ⅱ.非現実的過ぎやしませんか。

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……今は明らかに情報が足りない。わからないことをいつまでも考えても仕方がない、か……。うん。今は、とりあえず。 「あの、あなたの名前は」 「……斉藤一」 名前を聞いていないことに気がついて、聞いてみる。斉藤一か。なかなか有名な人物が集まってるね。 もう一人は名前わかってるけど、一応聞いたほうがいいかな。 「俺は藤堂平助だ」 聞く前に言われた。知ってます。……えーと。 「僕は、もう知ってるかもしれないけれど、華原真。鶇の双子の弟です」 流れ的に僕も言わないといけない気がして、言う。すると斉藤さんは頷いて、兄貴から聞いた、と言った。 「そーそー、ずっと気になってたんだけど。華原兄貴のほうの髪とか、お前ら二人の着てる服とか……お前ら日本人じゃねぇの?」
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