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うーんと……?
まぶたをゆっくり開く。と、薄暗い天井が視界に入る。それに、体に掛かる微かな重み。
まったく覚えのない状況に戸惑い、ゆっくり起き上がる。
ぱさりと、僕にかけられていたらしい布団がずり落ちた。
「……どこだ、ここ」
特に物の置かれていない、ひどく殺風景な和室。
あるのは、布団と、そこに寝かされた僕だけ。
……いや、ホント、どこですかここ。
途方に暮れていると、こすれるような音とともに、突然背後から声が聞こえた。
「気がついたか」
ゆっくりと振り向く。と、男が一人、襖の前に立っていた。
短い黒髪に、始終無表情で僕を見つめている細く感情のない瞳。身長は鶇と同じくらいで……180cm前後の長身。
そして、なぜか地味な色をした着物と袴を身にまとい、それだけでなく腰には長い……恐らくは刀がかけられていた。
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