対学長

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頭上の表示が『1』から『6』に変わり、再び扉が開く。 すると目の前には少し広めな部屋。 低めのテーブルの周りにはソファ、と簡単な応接室。 その奥の一人掛けのソファに座った男がひとり。 「やぁ、キョウ。朝食後すぐに来るように伝えたはずだが、遅かったね。」 「寝坊して、今朝食を終えたところです。昨日散々こき使ったくせに同じ時間に起きれるはずないじゃないですか。」 愚痴を言ったら鼻で笑われてしまった。 「リョウタはちゃんと起きたんだろう?それにこき使ったなどと人聞きの悪い。子供が親を手伝うのは当然だ。」 そう。この人は俺とリョウタの親、というか保護者? 俺らがまだ小さい子供の頃にこのおっさんに拾われたらしい。 拾われたのは生後5ヶ月。ものごころつく頃にはもうここにいた。 幼い頃から魔力に触れて生きてきたため、俺やリョウタはかなり強い魔力を扱える。 「なにが手伝いですか。部屋の掃除や模様替え、電球の取り替えなんて自分でできるでしょう。」 「私だって忙しいのだ。それにあれはお前たちの魔術の実践練習にもなる。」 ・・・・・・ただ面倒なだけだろ。 という言葉は心の内に秘めておく。 「それで、今日はなんの用ですか?」 「あぁ。そうだったな。用件はいくつかあるが、まずはこの間の試験の事だ。」
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