目覚め

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周りから少し高くなった丘のような場所。 足下には人工か、自然かは分からないが 見渡す限りの芝生で埋め尽くされ まるで緑色の絨毯の上に立っているようだ。 ・・・・立っている? それにしては地面が近い。 俺、15歳だよな・・・ 不思議に思いながら、ふと前を見ると遠くに人影が見えた。 女の人・・・? 女性が歩き出し、 少しずつ距離が縮まる。 怖がるべきなのかもしれないが、なぜか恐怖より懐かしさを感じていた 「・・・・・、・・・・・、・・・・」 繰り返し何か言っているようだが、よく聞こえない。 「キ・・、・・・・ウ」 近づくにつれ、声が聞こえるようになった。 「キ・・・、キョ・・・・、・・・ョウ、キョウ」 気づけば声は女性から男に変わっていた。 俺は、それに気づかないかのように女性に手を伸ばした。 まるで2、3歳児のような 丸々とした手を・・・
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