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◆プロローグ◆
いつも通りの朝。
いつものように、目覚まし時計にぶちきれた兄貴の怒声で目を覚まし。
これまたいつも通り、微妙に不器用でなんとも言えない風味の母親が作った朝食を胃におさめ。
始業の四十分前に家を出た俺は、日付が変わるまでゲームしてたせいで抑えきれないあくびを噛み殺し、比較的のんびりと通学路を歩いていた。
学校までは歩いて十分、校門前に国道が通っている以外は住宅街で危険も少ない。
今日もまた、何事もなく一日が変わり映えしないで過ぎていくんだろうと思っていた。
――あの時までは。
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