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「めええぇぇぇええん!」
「紫乃(しない)、冷静になれ。
声ばかりで全くなってないぞ!」
「はい!!」
早朝5時
ある家から2つの声が響く。
鈴のような若々しい娘の声と
味があるがなり声。
味がある声はあたしのおじいちゃん。
県大会で何回も賞を取る剣道の達人で
自慢のおじいちゃん。
「紫乃、お義父さん。
朝から大きな声出すと近所迷惑になりますよ」
で、タオルを出しながら笑いかけてきたのはあたしのお母さん。
全体的に色素が薄く色白美人。
その魅力は街中を一緒に歩いていると姉妹に間違われるほど。
「紫乃そろそろ準備しなさい」
「は~い」
そして自己紹介が遅れたけどあたしは永田紫乃。
幼少期からおじいちゃんに剣道を叩き込まれ
剣道大好き娘。
お母さんゆずりの
自分で言うのも照れるけど
色白で茶色の髪を稽古中は
ポニーテールにしてるの。
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