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「……どういうことですか?」
ただ呆然と二人の会話を聞いていた岩見が口を開いた。
「お前達、俺を賭けの対象にしたろう?」
その場の殆とが固まる。
「何で知ってるんですか?」
「そこの馬鹿が便所の手前でこれを落としてな」
五十嵐の手にあるのは、村上お手製のオッズ表だ。
「このままやられっぱなしというのも、俺じゃないんでな」
だからってこれはないだろう。下っ端に服を脱がしてもらい唇をうばったと聞いただけではただの職権濫用だ。
「文句ありそうだな」
「だって五十嵐二尉飲まないじゃないですか」
誰かがいう。
「そうそう飲まないからそんな噂がたつんだよ」
「なんだ?俺のせいだっていいたいのか?自分達で弄んでおいていい台詞だ。それに今飲んでいるだろう」
この人はどこまでも食えない。
「じゃあ、やっぱり一着は酒豪で……」
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