夏の宴

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* 「へぇそんなことが」 携帯の向こうで旧友は呟いた。 「悪乗りでもラシがそんなことやるなんて珍しいね」 「最後だしな」 「で、実際の悪癖はだしたわけ?」 「……」 「出せる訳無いか。酔ったら、誰構わず口説くなんて。タラッシーの由縁?あの頃(大学時代)はかなりひどい飲み方してたもんね」 笑ってはいないのだろうが向こう側の顔はきっとにやけてる。 「人生最大の汚点は貴様というやつを友人に持ったことだ」 大まじめに解いて今度こそ笑われた。 忘れていたと言わんばかりに当初の話に戻るとなにごともなかったかのようだった。
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