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誰かに呼ばれているような気がして、重い瞼を持ち上げる。
今、私の目の前を支配するのは、真っ暗な闇。
何もかもを飲み込んでしまいそうな闇に私は怯えてしまいそうになる。
「……大丈夫。大丈夫よ、私」
自己暗示をかけるようにして、私は自分に言い聞かせた。
闇に飲み込まれないように再び瞳を閉じ、深呼吸をする。
そして、ゆっくりと目を開いて、状況を確認した。
よく見ると、私は空を仰ぐようにして寝ていたらしい。
星ひとつない、真っ暗な空の下。
どうして、私はこんなところで寝ていたのだろう?
そんな疑問が浮かんだ時、急に頭に痛みが走った。
ドクン、ドクンという動悸と共に色々な疑問が体中を駆け巡る。
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