式神キョウ太

5/15
前へ
/15ページ
次へ
「朝ごはんできているから、頂きましょう」 「はい」 真っ赤なテーブルクロスをかけられた巨大な長机のスミに僕は座る。 その近くに母様も座る。 ちなみに僕が母様をママと呼称したのは、別にマザコンだからというわけではなくて、 純粋に二人きりの時は親しみをこめてママと呼び掛けているだけなので、あしからず。 ほかほかと湯気をたてる白米に、とろとろの納豆(すでに混ぜられている)をかけて食べる瞬間は最高に幸せだ。 台所を任されたハウスキーパーの言うことには、「もっとしっかりとした朝ごはんをお作りしましょうか?」という意見らしいが、 僕の母様は、「日本人は朝は白米・納豆・焼き魚・みそ汁・漬物です!」といって譲らない。
/15ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1人が本棚に入れています
本棚に追加