127人が本棚に入れています
本棚に追加
午前中の授業は終わり、いよいよお昼時。腹を空かした狼…もとい、クラスメイト達は一気に学食へ。その様子はF1GPのスタート直後のようだ。教室には武見と数人の生徒が残った。隣りの鴉月は…
「君、少しよいだろうか?」
「あら、なに?鴉月さん」
「みなは一体どこへ行ったのだ…?腹が減ったと言っていたが…」
「そっか。そうだよね。鴉月さん、今はお昼休みだよ。みんな学食に行ったり購買に行ってお昼ご飯買うの。お弁当あればお弁当でもいいしね。」
「そうか…失礼した。…昼時か…」
「……」
(鴉月さん…何食べるのかなぁ…弁当持って来てなさそうだしな…)
「…ん?」
「うっ…」
「君…先ほどから私の事を見ているようだが…何かあるのか?」
「えっ…!いや…その…」
「ああ~!神崎まさか…!鴉月さんに一目惚れ!?」
「ばっ…!ち、違うよ!」
「嘘だぁ~!」
「本当だって!!あ、鴉月さん…!違うんだ…!いや…違うってゆうか…!」
「…君は婦女子をそのような破廉恥な目で見ておるのか?」
「は、破廉恥って…!」
「言い訳などよい!…けしからん!」
「えっ…」
結局鴉月は武見を冷たい目で見た。もちろん武見はそんな目で見ていない。ただ鴉月が綺麗だから、そう思っていた。
キーン…コーン…カーン…コンッ!
「…また?最近チャイムの調子悪いなぁ…」
放課後になると遊び、寄り道、甘い物に飢えた狂犬…ではなく生徒達はクモの子を散らすかのように校門から出て行く。そんな中武見はとゆうと…
「はぁー…」
(そりゃあ鴉月さんみたいな美人がいたら誰でも見るよなぁ…。破廉恥な目って…)
ドンッ!
「わっと!ス、スンマセ…」
「あぁん?」
「てめぇ…何処に目ぇ付いてんだ?ああ?!」
「あっ…いや…」
(…うわぁ…まさかのいじめフラグ立った…)
最初のコメントを投稿しよう!