それはある日の転校生

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「よし、今日はバスケやるぞー。体育委員、ボールの用意頼むわ。」 「はい」 体育を休むと武見は体育教師に言った。今日の体育はバスケットボール。男女混合だ。ちなみに武見はバスケはあまり好きではない。とゆうより球技全般があんまり得意ではない。 「体操~!いっち!にぃ!さ~ん!しっ!」 「ごぉー!ろく!しっち!はっち!」 「……」 (良かった良かった。今日は休んで。確かにバスケは楽しいかもしれないけどさぁ…俺にボールが回ってくるのは1回あるか無いかだからなぁ…だから楽しくないや…) 試合が始まり、両チームは激しい攻防。しかし武見は空を見ていた。本当は鴉月の方を見たいけど…また破廉恥呼ばわりされるかもと思って見ないようにしていた。 「……」 (あっ…雨降りそう…) 「おい神崎っ!」 「…ん?」 (…はい、顔面にバスケのボールが入りましたー) 「おーい、神崎ー、大丈夫だったかぁー?」 「う…うにゅうー…」 「ったく!避けろよな!スローイン行くぞぉー!」 「うぅ…」 (どうして誰も心配してくれないの…うっ!?) 「いっへ…!」 バスケのボールを顔面にまともに食らった。誰も心配しなかったが、武見の鼻はあらぬ方向に曲がっていた。武見自身も鼻の異変に気付いたのは大量の鼻血と痛みからだった。 「あ、あの…ひゅみまへん…ひぇんひぇい…」 「ちょっと待て!今いいとこなんだよ!シュートだ!行け行けー!ああ~…!もうわかったわかった!保健室にでも行ってこい!いいぞ~!そこだ!」 「うぅ…!」 結局武見は1人で保健室に行った。
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