第一章

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パチパチ…… 辺りはもう暗闇に覆われている。 只一つの光源は目の前の焚火のみ。 さて、ここで一つ……俺が一番びっくりした事を話そうではないか。 まあ、食糧等を集めたり水を確保したり寝床を確保したりしている時に驚いたことは一杯あった。 歩き回る植物、意思を持った石や植物、飛ぶ植物や犬や猫みたいな動物。刺激すると奇声を発する植物。動物を捕食する植物etc。 知識にはあったものの、とても驚いたのは言うまでもない。 だが……そんなことは序の口であった。 何を隠そう。 俺自身が逆行していたのだ! 何のことかわからない? ならば、分かりやすく言おう。 俺の見た目が10歳くらいまで逆行していたのだ……。 気が付いたのは水源を見つけたとき。 水を飲もうと、覗き込んだ瞬間びっくりしたよ。 そこにいたのは、まさに小学生くらいの子供だったからだ。 ……知識で調べてみると、どうやら例の女の子と同じ年齢になるように神様が逆行させたらしい。 ……まあ、今のところは不便が無いので静観している。 力も魔力も知識も増えたままだからだ。
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