序章

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「おぉ、目覚めたか」 ――此処は? 「此処は……そうだな、世界の狭間とでも言ったらいいのかの?」 ――狭間? 「そうじゃ、狭間じゃ。お主は天国と地獄を知っておるかの?」 ――あぁ、勿論だ。 「あれと似たようなものじゃ。この世界にあり、この世界に無いもの……そこに今、お主はいる。」 ――どうしてそんなところに? 「簡潔に言おう。お主に救ってほしいものがあるのじゃ。」 ――俺に? 「そうじゃ」 ――何のとりえもない俺にか? 「そうじゃ、その世界に行くに当たり力と知識は授けるから何のとりえもないということにはならないがのぉ。」 ――どうして俺なんだ? 「それはな……」 ――それは? 「お主の性格が気に入ったからじゃ。」
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