第一章

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チュンチュン…… ―……ここは?― 長い間寝ていたのだろうか?眠くはないのだが瞼が重い。 うっすらと開けた目に飛び込んできたのは木、木、木。 ひんやりした地面の上に俺は寝転がっている。 「……森?」 まさにそれだった。 辺りを見渡しても木しか目立つものは無い。 季節は……冬明けくらいか?地面にはうっすらと雪が残っている。 枯れてしめった落ち葉、新しく芽吹いた緑の葉、心地よい空気にまた眠りそうになる。 ―……そういえば、何処か空気も違うな。― そのような事を思いながら、眠気を振り払う意味も込めて起き上がる。
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