登山家を追う雪女

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はち切れるまで詰め込んだすまないの一言。私も必死に返事を絞りだす。 「悪いのは夫よ」 今の彼に光は無い。それでも閉じた目が、また私に向けられた。 「勝手に遭難した夫が悪いなら、俺も同じだ」 「……そんな」
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