未練がましい夫

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「噴火を封じ込めている力を少し、ほんの少し弱めるだけでいいんです。そうすれば火山の熱で雪が溶けて――」 ふにゃふにゃの梅干しみたいなしわを顔に刻んだおばあちゃんの、乾いたくちびるが僕の説明に割り込んだ。 「そんなにうまくいかないよ。だいたいそんなことしたら、エンマさまに怒られるのはあたし達雪女じゃないか」
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