未練がましい夫

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声が届いたらしく、次から次へと雪女の幽霊達が現れる。 はじめはうっすらと霧のように、次第に人間のかたちをまとい、指や衣服が見えてきた。 「こんなにいた……いやいらっしゃったんですね」 「当たり前さ。雪女の村は五百年続いたんだよ」 みんなそろって白い着物を着ている。伝統衣装かと思ったけど、単に白装束なのかもしれない。
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