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防波堤に座って、地平線を見つめていた。 足元にある波けしブロックが、向かってくる波をこまかに打ち砕いて、また次の波も礼儀正しく消していく。 太陽の熱を奪ったアスファルトが、お尻でさえも温めていく。 こめかみから流れてくる汗が、顎の下までたれてポトッと落ちた。 黒いしみができて、なにかに似てると思いながら顔をあげた。 ああ。あれか。 遠く、黒い点が空を飛んでいた。 なんの鳥だろう。 甲高い鳴き声。ああそうだ。あれは。
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