―第二話―

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???「…何をしている。」 ビクッ!! 佐之助「…だから言ったのに。」 新八「…一ちゃん。」 一ちゃんと呼ばれたその人は、静かに怒っている。 一「……新撰組の名が泣く。…よこせ。」 新八「…は、はい……」 新八さんは気合い負けしたのか、黙って沢庵を渡した。 斎藤一。 新撰組の中でも沖田さんと一二を争う剣の腕前。 もちろん、新八さんも強いらしいけど、何て言うのかな、気迫が違う。 彼の周りには常に、冷たい空気が漂っているのだ。 一「…妃華殿、これを。」 あやめ「あ、ありがとうございます。」 私は斎藤さんから沢庵を乗せた皿を受け取った。 そして斎藤さんはそのまま黙って去ってしまった。 あやめ「……」 新八「…ぷはぁ!怖ぇっ。」 佐之助「あ~ぁ、だから言ったのに。」 原田さんの口調は愉快そうだった。 あやめ「新八さんの自業自得ですよ。」 新八「うるせぇ。俺は悪かねぇよ。」 歳三「てめぇが悪りぃよ。」
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