―第一話―

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【主劇・あやめ】 京――… あやめ「――…はぁ」 清々しい朝。明るい太陽。 なのに、私はため息ばかりついていた。 総司「どうしたんですか、ため息ばっかりついちゃって。」 あやめ「…沖田さん。」 いつものきれいな笑顔で沖田さんがやって来た。 あやめ「寝てなくてもいいんですか?」 総司「今日は調子がいいんです。あやめさんの方が調子が悪く見えるなぁ。」 また、クスッと笑う。 あやめ「調子が悪いと言うか…暇なんです。」 総司「あぁ、なるほど。土方さんがいないから。」 あやめ「まぁ。」 土方さんが幕吏になってから、よく会津藩に出掛けていた。 何でも、砲門とか、武器なんかを借りるための交渉をしてるみたいで…私にはわからない。 あやめ「……はぁ。」 総司「まぁ、そんな悲しそうな顔しないで。すぐ帰ってくるよ。」 勇「全く、歳はなぁ。」
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