山へ

15/17
前へ
/338ページ
次へ
ホテルでのルールや、従業員の寮、仕事の説明など一通り聞き、地図を渡されて制服をもらい寮へ向かった。 私の仕事は、ゲレンデのリフト係。 なんだか楽しそう。 未知の世界に胸が躍った。 寮は二人部屋。 ドアに名前が貼ってある。 【星野ひかり】【月島佐和子】 部屋に入ると、相部屋の子がいた。 「あ!どーもぉ!星野ひかりです~」 お。明るそう。 私も、第一印象は大事なのでアパレル経験を生かして精一杯の笑顔を向けた。 「私、月島佐和子、よろしくね!」 「さわちゃんかぁ!あたしはひかりでええよ~、さわちゃん何歳?」 そう言う、彼女のイントネーションは関西の子なのかな、と思わせる。 「21だよ、東京から来たんだ。ひかりは?」 「東京かぁ~都会っ子やん!ひかりは22やで、大阪から来てんやんか」 ひかりは最初からとっても人懐こくて、 すぐに仲良くなった。 相部屋の子と仲良くなれるか心配していたのが一気に吹っ飛んだ。 従業員のご飯は三食、社員食堂だ。 ひかりと昼食を食べに社食へ向かった。
/338ページ

最初のコメントを投稿しよう!

180人が本棚に入れています
本棚に追加