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「ジンさん、ここは?」
第一本部からそんなに遠くはない林の中に、孤独に建てられた教会があった。人の出入りはなさそうなのに古びた感じはしない。
「隠れ家だ。この林はバルサの敷地でな、中に使わない教会があるからと旅にする時は借りているんだ。」
「えっ、この林って所有地なのかよ。」
あまりにも普通に入って来たから普通にある林だと思っていた。でも、よくこんな何もない林を敷地にしているな
俺なら手入れも大変だからと言って直ぐに金に変えると思う。
バルサの敷地か、もしかしてかなりの金持ちか?
「アラン、先に入っておけ。中に食糧もあるから勝手に食ってもいいぞ」
そう言って教会の扉を開いたジンさん。二人で何か話すんだろうな、俺に聞かれたらまずいことなのか…
「…はーい。」
何も聞かず素直に中に入った。パタンと扉は閉められ、外には二人が残った。中にはジンさんが言っていたように食糧が豊富に在りよだれが垂れる。
やべえ、そういえば何も食べてなかったな。もう腹ぺこだ…何か食ってこう
アランは手当たり次第食糧に手を伸ばし食べ始めた。
その頃、外にいるジンとバルサはアランの予想通り何か話し込んでいた。
「バルサ…これでいいのか。本当に」
「今更何を…もう、人を巻き込んでいるんだ。引き返せないだろう…例え、敵が賢者だとしても」
キラが言っていた賢者が敵であるかもしれないということ。キラは賢者がいると断言している。
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