寿司屋、薩摩家で…… 

3/4
前へ
/318ページ
次へ
 貞雄は慌てて手と首を振ると、 「と、歳なら、関係なかとじゃ。 ん、いやいや生活の事も、 他の事もなんの心配もいらんとじゃ。 ただ 家事さえやって貰えれば…… 子供もこさえて。絶対幸せにすっちぃ」 と、 口早に言った。  真弓は、 ゴトリ と、 お湯割りの焼酎を置くと、 「えっと、貞雄さん……でしたっけぇ。 幸せにさしてもろぅて 有り難いお話しじゃねぇ。生活の苦労も何もせんで、 たいへん結構なお話しですよねぇ。 ……そんなら貞雄さん、 あんたは 家政婦さんと一緒んなったらよかと」 と、 言って、 それからぐぐっと身を乗り出し、
/318ページ

最初のコメントを投稿しよう!

85人が本棚に入れています
本棚に追加