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レストラン桜島で……
真弓はその足で、
本日二回目のお見合いの席に臨(のぞ)んだ。
「私は小さいながらも、
会社を経営しとります。
それに
親はもうおりませんし、
そう言った面ではご心配はいらんかと思います……。
それから」
真弓は、
お湯割りの焼酎を口に運ぼうとして、
止めた。
「それからぁって……
何ですかぁ?
(ゲップ)」
秀一は眼を輝かせた。
「それからとは、
もし一緒になって
いただく
のならばですよ、
私はこれからの人生を……
人生をば共に苦労して、
気持ちをも分かち合って生きたいのですよ。
どうか結婚して下さいっ!」
真弓は
ぐぅっと焼酎を呷(あお)り、
そうして、
ゴトリ
と
置いた。
「ふーーっ。
……あたしはやっとぉ、
あたしの生き方と共鳴なさる方にぃ
(ゲップ)
巡り逢いましたがねぇ~」
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