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  「ド、ドイツさん……!?」 その人とは、膝を抱えてうずくまっているドイツだった。日本に気付いた様子はなく、終始震えていた。 そんな彼を見たクラネリナは目をパチクリさせながら日本に聞いた。 「えっ……と、この人がドイツ?」 「はい、そうです。しかし……いつもと様子が違いますね」 二、三回しか会ったことのない人から見れば信じられない光景なのだが、彼をよく知る人ならちょっと納得する。 日本はドイツが幽霊や怪物などの科学的根拠がないものを苦手としていたことを思い出した。 ――ということは、きっと今話し掛けてもあまり有益な情報を得ることができないでしょう。 ずっと震え続けているドイツを見て、日本はそう判断した。 「ねぇ、日本さん。どうするの?」 「そうですね……とりあえず、ドイツさんに水を持ってきましょう。落ち着いて下されば何があったのか、聞けますし」 「なるほど。でも鍵はどうするの?」 「後回しでも大丈夫かと思ったのですが……」 「じゃあ、私が取りに行こうか?」 「えっ!?よろしいのですか?」 「うん。日本さんはドイツさんの様子を見てて」 「はい、ありがとうございます。では職員室までの道のりを説明しますね」  
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