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  「な、なんだよ……」 若干うしろに下がりながら声を漏らすイギリス。 クラネリナはというと、変わらず怪しい笑みを浮かべている。 「会長さんはさ、私に首輪をしたって言うんだね?」 「あ、あぁ……」 「……へぇ、会長さんって手首を首って言うんだ」 「……は?」 呆け気味のイギリスに対し、クラネリナは自分の右手首を見せた。というか、最初からクラネリナの前に出ていた。 まるで、それを首と思わせるかのように。 そして、その手首には本来なら首にあるはずの首輪が付けられていた。 「なっ……!?確かに、俺は首に付けたはず……」 彼女の首を見ても、首輪は付けられておらず、包帯が巻かれているだけだった。 「はいはい言い訳は聞きませんよ。まぁ、手首にも『首』っていう字が入っているけど……会長さんの言う首は頭と胴を繋ぐものだよね?」 「うっ……」 「さーて、色々と案内や説明をしてもらいましょうか。会長さん?」  
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