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    *  *  * 「いやはや……礼拝堂の扉が内側に開くとは……」 「まぁ、冷静になれない状況だったからね。仕方ないと思うよ?」 日本とクラネリナは礼拝堂を出て校舎に向かって歩いていた。 あの後、クラネリナは扉をあっさりと開けた。内側に引いて。 外に出た二人は空が暗いのに驚いた。周りにある物の形がかろうじて見えるだけで、ほとんど状況がわからなかった。 とりあえず校舎に入ろう、ということになり、今はここまでの経緯を互いに話していた。 「……というわけです」 「成る程……。日本さんとイタリーとプロイセンと……ドイツさん?の四人で礼拝堂に行った。そしてみんなに置いていかれた、と」 「えぇ。クラネリナさんはどうして礼拝堂に?」 「…………、まぁ、もう現実になっちゃったしな……」 「現実になった……?何がですか?」 「予知夢」 クラネリナは一呼吸おいてから話し始めた。  
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