‐04‐

9/17
前へ
/164ページ
次へ
  「私が“予知夢”で見たのは、4時半にこの学園が謎の“変化”をすること。あと、さっきの灰色の巨人に皆が襲われる所。 色がなかったから、変えられると思ったんだけど……無理だったみたい」 「色がないと変えられるのですか?」 「うん。でも色々制約があってね、夢の内容は話しちゃダメなの。でももう“予知夢”はこうして現実のものとなった。だから、話しても問題ない」 「そうだったのですか……」 彼女の話を聞いた日本は、激しい後悔に苛まれていた。 事情も知らずに、彼女の言う事をなおざりにしてしまったこと。中国もあれ程言っていたのに、日本はスルーしてしまった。 彼女の言う通りにしていれば、イタリア達は行方不明にならなかったし、日本自身も危険な目に合うことはなかった。 そして何より、こんな不思議なことにならなかったかもしれない。 「……申し訳、ありません。私がクラネリナさんの言う事を聞かなかったばかりに……」 目を伏せながら日本は謝った。 そんな彼を励ますようにクラネリナは言った。 「気にしないで。何も説明されずに信じるなんて、中々できないもん。それに今回はイレギュラーみたいだから……」 「イレギュラー……ですか?」  
/164ページ

最初のコメントを投稿しよう!

122人が本棚に入れています
本棚に追加