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「時間が合ってないのよ」
「? でもクラネリナさんは20分には帰れと言われませんでしたか?」
「そうだけど……それは余裕を持たせる為というか……。
私が“予知夢”で見た時は4時半だったの。でも実際に“変化”したのはもっと早かった」
「確かに……。私が礼拝堂に入ってから30分経ったとは思えませんし……」
「少し違うことはよくあるけど……何か、今回はおかしい、かも」
話し込んでいるうちに、二人は昇降口に着いた。上履きに履きかえながら、クラネリナは日本に尋ねた。
「ねぇ、職員室ってどこ?」
「職員室……ですか?」
「うん。もしかしたら校門の鍵があるかもしれないから」
「え、開いてないんですか?」
「多分ね。“予知夢”で見た時は開いてなかったから」
「そうなんですか……」
ということで、二人は職員室に向かって歩き出した。
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