56人が本棚に入れています
本棚に追加
/19ページ
2年前のある日、雨が酷かった夜…高校生だった俺はいつも通り家に帰った。
家に帰ると、玄関で薫がポツンと立っていた。
「ただいま、薫」
「おかえり…あっ、あのね…相談があるんだけど…」
そう言った薫は普段とは違いそわそわしていた。
「わかった、俺の部屋で待ってろ。風呂入ってくる」
薫はコクンも頷き俺の部屋に向かって行く。
薫が相談なんて珍しいな…そう思いながら俺は風呂に入った。
風呂を上がり、部屋に戻ると薫はベットの上で座っていた。
「薫、相談って?」
隣に座りながら薫に言う。
「…お兄ちゃんは男の子を好きになったことある?」
――ビックリした。
俺は薫が男でも、兄弟だとしても好きだし
第一、小学生の薫がそんなことを言うとは思わなかったから…
.
最初のコメントを投稿しよう!